秋のレース3戦目は阿賀町の山中が舞台でした。
先週末の9月25日(日)に阿賀ウルトラマラソン2022が開催されました。
【結論】
最初に結論を申し上げると、自身最長85kmを無事に完走しました。
結果は総合4位。入賞(1〜3位まで)は逃しました。

※写真には大会事務局様より選手にご提供頂いたものも含んでいます。
【詳細報告】
阿賀ウルトラマラソンは今回で3回目を数えるそうです。
毎年コースが変わる大会です。今回は旧上川村をくまなく巡るコースでした。
阿賀町は4つの町村が合併した経緯があり、次回は別の地区で開催する予定です。
前日までは台風(熱帯低気圧)の影響もあってお天気が悪かったですが、当日は快晴でした。日中の最高気温は25〜27℃程度にまでに達しましたが、前の週の丘陵公園よりマシでした。それでもフルマラソンの2倍となる距離を走るため体調を悪くした選手が数多くいました。
【現地入り】
当日は受付3時〜、ロングのスタートは5時でした。
遅刻はしたくないけど、なるべく寝ていたいとの葛藤の中、2時に起床。
2時半過ぎに自宅を出て4時前に会場に到着しました。
ゲートの狐さんと受付テントを除いて辺りは真っ暗闇。

車内で身支度を整え、選手の受付をし、ドロップバッグも預けました。
参加賞のTシャツを頂きました。

ロードのレースに出場するとTシャツを頂ける事が多いのですが、今回のTシャツは生地が柔らかくて気持ち良かったです。普段の練習の時にも使うことにします。
受付を済ませ、スタートまでは20分程度ウオーミングアップ。
真っ暗なのでヘッドランプを点灯しながら軽くジョグしました。
【待望のスタート!!】
約30名の選手(変態)がスタート地点に集合していよいよスタート。
私のウルトラ歴は、昨年10月の津南64kmと今年6月の越後カントリートレイル63kmだけで、70km以上のレースは今回の阿賀が初めてでした。
※その他にもMT.AWA SKYRACE 2022は43k(実測は47km)にも参加してました。
【私の掲げた目標】
1)今回の第一目標は無事に完走することでした。
2)後半に入り調子が良く第一目標をクリア出来そうであれば10時間切りを達成したいと思っていました。但し、今まで85kmを走った経験もなく累積標高が約2000mとアップダウンが半端ない為、全く予想ができませんでした。
【前半のレース展開】
前半(約45km)は激坂満載です(笑)!お腹一杯になります。
第1エイド(約8km地点)では4位につけていましたが、第3エイド(柴倉 約26km)までの間に5位の方が追い上げてきて会話を交わしながら並走しました。この5位の方は2位でゴールすることになります。自分にとっては少しペースを上げてしまったかなと分析しています。
この柴倉エイドで私がトイレ休憩を取っている間に、並走の5位の方は4位に上がり、視界から消えてしまいました。昔からの体質ですが、トイレ間隔が短いのをなんとかしたいです。
そして、第4エイド(七名2回目 約33km)に至る下り坂で6位、7位だった選手に抜かれ、自分は7位に後退しました。この7位だった選手が最後は優勝しました。
【レース中盤のハプニング】
第2・第4・第5エイドは同じ七名エイドですが、ここを基点にあっちこっちの山の坂道を登りました。第4エイドからは、たきがしら湿原に向かって急な坂道が待ってました。その勾配をみて初めての歩きになりました。
たきがしら湿原に到着する迄にショート部門のトップ選手二人に抜かれ、意気消沈。
【なんとトレイル区間!!】
たきがしら湿原の園内に入るとトレイルが待ってました。トレイル入口の濡れた木の板に滑って水溜まりにハマり、靴が泥だらけになって更に意気消沈。
【コースロスト?】
このたきがしら湿原には誘導スタッフの方が居らず、トレイルの道中が凄く長く感じました。
トレイル内では前後に選手の気配が全くせず、途中コースロストしたかと心配になり、立ち止まってしまいました。ザック内から携帯電話を取り、大会事務局に電話を掛けようとした矢先に次のショートの選手がやってきました。その選手に「この道でいいんですよね?」と尋ねたら、余り回答をもらえず(気持ちの余裕が無かったんでしょう)、何やってんだみたいな雰囲気であっという間に抜き去られてしましました(^_^;)。
取りあえず、この道でイイんだと気を取り直してトレイルを前に進みましたが、トレランも練習している割には今回この区間で快調に飛ばすことが出来ず、残念でした。
トレイルを出る頃になると知人(ショートの選手)が「流石、トレイルランナー!」と声を掛けてくださいました。もう少し軽快に飛ばしている姿を見せたかったです。
【足攣り発生!】
たきがしら湿原の途中から脚攣りが酷くなり、ショートの知人が私を抜き去る時に「脚、大丈夫ですか?」と心配される位でした。
第5エイド(最後の七名エイド)に至る下り坂では、数多くのショートの選手とすれ違いました。
5人以上連続で知人の方から「おお〜、松浦さん!」や「松浦さん、ガンバ!」との声を頂き、こちらも返しました。とても苦しい状況の中でこうした声の掛け合いが出来るのは大変嬉しく、元気づけられました。この大会前の試走会で知合いになった方とも戦友のような感じで挨拶を交わせました。
【チアリーダー登場!】
また、今回選手ではなかったのですが、わざわざ応援に来てくださった友人もおり、その方から温かい声援や動画・写真も撮って頂きました。ホント、嬉しかったです。
最後の七名エイドを出る前に2回目のトイレ休憩。
相変わらず頻回です(笑)。
【後半戦突入】
第6エイド(小手茂 約52km)に到着する迄には10時を過ぎ、日差しが強くなりました。発汗も大量。
このエイドでは「お茶の間 久太郎」自家製 笹だんごも頂きました!
また、水場があったので、水被りしました。
この水被りで回復した気がします。この先の第7エイド(広瀬1回目 約64km)までに後半の峠道が何度かありましたが、自分は試走会を経験していたので何とか歩かずジョグで駆け上がりました。すると、私を抜いていったはずの6位の選手がぎこちない足取りで歩いていました。
【自分と向き合う時間】
後半に至るまで既に5時間以上走っています。凄く長い時間。
私はこの頃になると、山の景色を見ながら自分を鼓舞したり、見つめ直す時間に当てていました。例えば「康次、折角ここに来たんだから一瞬一瞬を楽しく頑張ろう!」とか「康次、まだまだ行けるよ!」とか自分の脳に言い聞かせながら走っていました。
第7エイド(広瀬1回目 約64km)に到着すると、足攣りを心配しながら私を抜いて行ったはずのショートの知人が声を掛けてくれました。そこで「あれ、自分はそんなに遅れてない」と思いました。
第7エイドでは試走会でもお会いしたボラの方に冗談を言って会話を楽しみました。
このエイドにはラーメンがあったのですが、胃の調子と相談し食べられず。
手作りスイーツは頂きました!
【65km地点から魔の15kmピストン】
第7エイドを過ぎると、ロングの選手だけ往復15km(片道7.5km)のピストンです。片道7.5kmのはずですが、アップダウンと昼間の日差しに加え、65kmを走ってきた私にとっては片道10km以上に感じました。「折返し地点は未だかよ。」と何度もシャウトしていました(笑)。
片道だけでも最初から沢山のアップダウン、その後もトンネルを3つも抜けました。最初のトンネルを抜けたら折返し地点ではと期待しましたが、3度もその淡い期待を裏切られました(笑)。
この長いピストン区間だと自分より前の選手とすれ違うことになり、前の選手の位置が判りました。全然届かないんですが、そこまで遅れてないことも確認できました。そこで、前述の7位の選手がトップに踊り出ていたのに驚きました。
また、折返しの第8エイド(室谷 約71km)では途中トップだった選手が動けなくなっていました。
85kmもの長距離走は本当に色々とドラマがあり、自分の現在の体力等を推し量りながら走るレースマネジメントが大事であることを痛感しました!
この長い長いピストン区間が終わり、最後の第9エイド(広瀬2回目 約79km)に到着しました。
【最後のハプニング】
これまでに大量の水分を摂りながら走り続け、汗でお腹が冷えたんでしょうか。またも催してきました。この最終エイドからやや離れたトイレに案内して頂き、3回目のトイレ休憩(しかも大(笑))。
ゴール迄もう残り数キロだったので早くラストスパートしたかったのですが、仕方ありませんでした。
【渾身のラストスパート】
それでも最後のエイドに到着した際、9時間を過ぎた位だったので10時間切りを狙いました。最後の力を振り絞ってゴールしました。
なお、区間ラップをみると、トップ3選手に比べそれ程速くありませんでした。逆に時間的に離されている。トイレ休憩のせいにしていいかな。
【レース結果】
記録:9時間45分(第二目標の10時間切りを無事達成できました。)
ロング総合4位。
完走証はこちら。009.pdf
※なお、本大会は年代別の区分がありませんでしたが、大会事務局様の情報によると、50代以上では1位だったようです。

【レース分析】
また、トップ選手の順位変動や区間毎のラップはこちら。aga result_long.pdf
順位がかなり変動していますよね。これを分析すると自分も前半もう少し抑えた走りをすれば良かったと思います。ただ、GPS時計を腕に装着できなかった関係でペース調整が上手く出来なかったから仕方ありません。
トレイルでの道迷いと最後のトイレでの時間ロス(約10分)を考慮しても、自分の実力では3位入賞は無理だったでしょう。
【ゴール後のお楽しみ】
ゴール会場でも粋なおもてなしを受けました。
卵かけご飯、昔ながらのカレー、豚汁をお腹一杯頂きました。

それから協賛各社の素敵なプレゼントも頂きました。

マッサージも受けられるとのことでしたが、私は日帰り温泉に入りたかったので今回は諦めました。
ウルトラマラソンもドラマがあって楽しかったです!
令和4(2022)年9月28日 新潟市にて回想
松浦国際特許事務所(新潟市西区)
新潟 弁理士 松浦 康次